CCUSとは?建設キャリアアップシステムの仕組み・費用・登録方法を徹底解説

建設業界で使用される「建設キャリアアップシステム」。

英語だと‘Construction Career Up System’で、略してCCUS(シーシーユーエス)と言われることもあります。

このシステムは、技能者ひとり一人の実績や資格を1枚のカードに登録して、自分の経歴が、システム上で正確に記録されるようになります。

在留資格「特定技能(建設分野)」の外国人を受け入れるためには、CCUSへの事業者登録および技能者登録が必須条件となっています。

今回は建設業界の技術者の技能の公正な評価、工事の品質向上、現場作業の効率化などにつなげるシステムである「CCUS」について解説します。

目次

建設キャリアアップシステム(CCUS)とは?

建設キャリアアップシステム(CCUS)とは、建設技能者の経験や保有資格、社会保険加入状況などを電子的に記録・蓄積し、技能レベルを評価する制度です。

技能者の就業日数、職長経験、保有資格などをもとに能力評価を行い、その結果に応じて適正な賃金や待遇を受けられる環境を整備することを目的としています。

技能者の技能・経験に応じた処遇改善を進めることで、建設業の人材確保を目指します。

この制度の運用は2019年4月から開始されました。

登録は必須ではありませんが、登録事業者、技能者ともに登録者数は増加しています。(2026年6月現在では建設業技能者数296万人のうち187万人が登録済)

また、在留資格「特定技能」で技術者を雇いたい場合は登録は必ず必要になります。

なぜこの制度ができたのか

建設業界では、就業者が減少やベテランの高齢化が進んでいます。

一方で、災害復旧やインフラ老朽化対策により建設需要は高まっており、人材確保と育成環境の整備が重要な課題となっています。

そのため、技能者の処遇改善と新規入職者の確保を目的としてCCUSが導入されました。

CCUS導入までの流れ

STEP
登録

ネットもしくは認定登録機関と呼ばれる専用の窓口で登録することができます。

CCUSの登録は、会社(事業者)と職人(技能者)の両方の登録が必要です。

会社だけ、あるいは職人さんだけが登録していても、現場での就業履歴を正しく残すことが難しいためです。

個人で動いている一人親方も経営を行う立場なため事業者、技術者どちらの登録も必要です。(専ら技術者として勤務する場合は事業者登録不要です)

登録は事業者登録を先に行い、あとから技能者を登録するほうがスムーズです。必要書類については後述します。

STEP
登録料支払い

登録申請がされると、後日請求書が送付されるので登録料の支払いをします。

STEP
IDの発行

登録が完了すると事業者・技能者IDが通知されます。

また、技能者にはIDが付与されたCCUSカードが交付されます。

現場では事業者は現場にカードリーダーを設置し、技能者はカードリーダーにカードタッチすると就業履歴がカードに残る仕組みになります。

申請から事業者登録完了までには1~2か月、技能者のカード受領は1~3か月ほどかかります。

CCUSの対象

大手のゼネコンだけでなく、下請けの会社や一人親方、そして現場で働くすべての職人さんが対象です。

CCUSの対象

* 元請会社

* 協力会社

* 個人事業主

* 一人親方

* 建設技能者

CCUSの対象対象外

* 警備業

* 運搬業など建設技能者に該当しない業種

CCUS導入のメリット

  • 自分のレベルがカードの色でわかる

登録された経験や資格によって、カードの色が「白・青・銀・金」の4段階に分かれます。自分の腕前が色でハッキリ見えるようになるので、より高いレベルを目指して頑張ろうという目安にもなります。

また、会社が変わったり、初めての元請けの現場に行ったりしても、カードを見せれば自分のキャリアが一目でわかります。

  • 会社が公共の仕事を取りやすくなる

会社にとってもメリットがあります。このシステムを入れている会社は、公共工事の入札などで加点される仕組みがあるため、仕事の受注に繋がりやすくなります。

これは一人親方や協力会社にとっても、自分の価値をアピールする武器になります。

CCUS使用料

事業者登録料

事業者がCCUSを利用するための登録料です。有効期限は5年間です。事業者の「資本金額」によって料金が変わります。

一人親方の場合は登録料(税込み)は0円です。

資本金額が500万円未満(個人事業主含む)の会社は6,000円、500万円以上 1,000万円未満の会社は12,000円と資本金の額が大きくなるにつれて、登録料も上がっていきます。

個人事業主は従業員を雇用されている場合、
「一人親方」は雇用せずに一人で事業をされている場合です。

技能者登録料

技能者本人がCCUSを利用するために必要な登録料です。カードの有効期限は原則として「発行から9年後の誕生日まで」ですが、年齢や本人確認書類の提出状況によって異なります。

  • 申請時60歳以上の方:14年目の誕生日まで
  • 本人確認書類未提出者:2年目の誕生日まで
  • カードの紛失・破損・書換は1,000円で再発行
申請方法登録料(税込)
インターネット(簡略型)2,500円
インターネット(詳細型)4,900円
認定登録機関(詳細型のみ)4,900円

簡略型と詳細型の違いは?

簡略型は、名前や生年月日といった本人確認に必要な最低限の情報だけで登録する方法です。

一方で詳細型は、これに加えて自分が持っている資格やこれまでの経歴などもすべてシステムに登録します。

早く安く済ませたいなら簡略型。自分の持っている資格やこれまでの経歴をしっかり証明したいなら、詳細型を選びます。

最初は簡略型で登録しておいて、あとから詳しい情報を追加して詳細型に切り替えることも可能です。自分の状況に合わせて、まずは無理のない方法で始めるのが良いでしょう。

2027年4月から簡略型は廃止され、詳細型に一本化されるようです。

簡略型で既に登録済みの技能者は次回の更新時に詳細型へ移行される予定です。

毎年払う更新料や現場での利用料

上記の登録料とは別に、会社側には「管理者ID利用料」が毎年かかります(一般的には11,400円、一人親方は2,400円)。

また、現場に1人入るごとに10円の現場利用料が発生しますが、これは主に元請け会社が負担する仕組みです。

建設キャリアアップシステム(CCUS)の申請に必要な書類

大きく分けて、「事業者(会社や一人親方)として登録するための書類」と、「技能者(職人個人)として登録するための書類」の2つのリストが必要になります。

事業者登録に必要な書類

事業者の形態や、建設業許可の有無によって準備するものが異なります。

①事業者を確認するための書類

  • 建設業許可がある場合:建設業許可証明書、または建設業許可通知書の写し(いずれか1点)。
  • 建設業許可がない法人の場合:履歴事項全部証明書(発行から1年以内)に加えて、確定申告書または納税証明書の写しが必要です。
  • 建設業許可がない個人事業主・一人親方の場合:確定申告書の写し、納税証明書の写し、個人事業の開業届の写しのいずれか。

②社会保険などの加入を証明する書類

健康保険・年金:領収済証、社会保険料納入証明書、健康保険・厚生年金保険被保険者標準報酬月額決定通知書などのいずれか。

雇用保険:労働保険料等納入通知書、納付書・領収証書などのいずれか。

退職金共済:建退共(建設業退職金共済)の契約者証や、中退共(中小企業退職金共済)の手帳の写し。

労災保険:一人親方や事業主が加入している場合は、「特別加入」と記載された申請書や加入済確認証の写しが必要です。

③資本金を証明する書類(許可のない法人のみ)

履歴事項全部証明書、または法人税の確定申告書の写しなど。

 

技能者登録に必要な書類

本人の身分や、これまでの経験・資格を証明するための書類です。

①本人確認書類(以下のいずれかの組み合わせ)

  • 1点のみで良いもの:運転免許証、マイナンバーカード(表面のみ)、在留カード、特別永住者証明書。
  • 2点必要なもの(顔写真がない場合など):パスポートと住民票のセット、または住民票・健康保険証・年金手帳などのうち2点の組み合わせ。

②社会保険の加入を証明する書類

  • 健康保険:健康保険被保険者証(保険証)や資格確認書の写し。
  • 年金:厚生年金加入証明書や、ねんきん定期便などの写し。
  • 雇用保険:雇用保険被保険者資格取得等確認通知書の写し。

③保有資格や経歴を証明する書類(詳細型登録の場合

  • 資格・講習:技能検定の合格証書、技能講習の修了証、特別教育の修了証などの写し。
  • 学歴:主任技術者などの要件となる指定学科を卒業している場合は、卒業証明書の原本が必要です。
  • 表彰:国や団体などから受けた表彰の証明書の写し。

④顔写真および支払い証明

  • 顔写真:カード作成用に、6か月以内に撮影したカラー写真(タテ45mm×ヨコ35mm)。
  • 登録料の支払い証明:コンビニなどで支払った際の払込受領書の原本(書面申請の場合)。

登録を依頼するメリット

  1. 特定技能「建設業」の許可申請や変更手続きと同時にスムーズに対応できる

在留資格「特定技能(建設分野)」の外国人を受け入れる、または継続雇用するためには、CCUSへの事業者登録および技能者登録が必須条件となっています。

他にも建設業許可取得、JACへの加入など在留資格の中でも特定技能の手続きは複雑で時間がかなりかかります。

行政書士に依頼すれば、在留申請・や建設業許可の取得・CCUSの登録をワンストップで連携させることができ、スムーズに外国人人材の受け入れを進められます。

特定技能の受け入れに間に合わない場合、特定活動に切り替える手もあります。

2. 面倒な書類集め・入力作業をサポート

CCUSの登録には、会社の証明書類(健康保険の加入証明、納税証明など)や、技能者の保有資格・本人確認書類など、膨大な資料が必要です。本業の時間を1ミリも削られることなく、申請が可能です。

当事務所では大阪府や兵庫県・奈良県などの関西を中心に、許認可申請や外国人の方の在留資格、会社設立などのサポートをおこなっています。「申請をしたいけど要件が分からず通るか不安」「申請に行く時間がない」などのお悩みがあれば全面的にサポートいたします。小さなことでも何かあればお気軽にお問い合わせください。

無料相談・お問い合わせはこちらから

まとめ

建設キャリアアップシステム(CCUS)は、2019年4月に本格運用が始まった建設技能者向けの就業履歴・資格管理制度です。技能者はCCUSカードを現場のカードリーダーにかざすだけで就業実績が自動的に蓄積され、経験や資格に応じてカードの色(白・青・銀・金)でレベルが可視化されます。

事業者にとっても公共工事の入札加点につながるメリットがあり、特定技能(建設分野)の外国人を受け入れる際にはCCUSへの事業者登録・技能者登録が必須です。

2027年4月からは技能者登録が「詳細型」に一本化され、簡略型は廃止される予定のため、これから登録する方は将来的な制度変更も踏まえて準備を進めるとよいでしょう。

申請には事業者・技能者それぞれで多くの証明書類が必要となるため、手続きに不安がある場合は行政書士への依頼も有効な選択肢です。

ℳ/大阪の行政書士補助者

2023年行政書士試験合格

大阪市内事務所に勤務している行政書士補助者です。

取扱業務:在留資格、古物商、宅建業、会社設立

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