MENU

古物商許可とは?個人でも必要なケースを徹底解説【2026年最新版】

近年、メルカリやヤフオクなどのフリマアプリの普及により、誰でも気軽に中古品の売買ができるようになりました。しかし、その手軽さゆえに「古物商許可」の必要性を知らずに法律違反をしてしまうケースが増えています。

本記事では、古物商許可の基本から、個人で許可が必要になる具体的なケース、申請方法まで、実務経験をもとに詳しく解説していきます。転売ビジネスを始めたい方、すでに中古品を扱っている方は、ぜひ最後までお読みください。

目次

古物商許可の基礎知識

「古物商許可」とは?

古物営業法に基づき、古物(中古品)を売買・交換・委託販売などの行うために必要な古物商許可を取得する手続きのことです。実店舗だとリサイクルショップや中古車販売が該当します。

個人でもメルカリ等のフリマアプリが身近になり、古物を取り扱う場合は古物商許可が必要です。

許可を受けないで営業した場合3年以下の懲役又は100万円以下の罰金刑に処されます。

古物営業法の目的と社会的意義

古物営業法は、単に中古品市場を規制するためだけの法律ではありません。この法律の主な目的は、盗品の流通防止と被害回復の迅速化にあります。

盗まれた品物が中古市場に流れることを防ぎ、万が一流通してしまった場合でも速やかに発見・回復できる仕組みを整えることで、窃盗などの犯罪を抑止する効果があります。

古物商には、取引した品物の記録を残す義務があり、警察から照会があった場合には協力する責任があります。このような仕組みによって、安全・安心な中古品市場が維持されているのです。

古物商許可が必要な例

  • 古物を買い取って店舗やフリマアプリで販売する
  • 中古車を修理して販売する
  • 委託で古物を預かり販売する
  • 古物を別の物と交換する

不要な例

  • 自分の要らなくなった物をフリマアプリで売る
  • 無償でもらった物を売る
  • 自分が海外で買ってきた物を日本国内で売る
  • 自分が一度売った物を買い戻す

「古物」の定義を正しく理解する

法律上の「古物」とは

古物営業法において、「古物」とは以下のいずれかに該当するものを指します。

  • 1度使用された物品
  • 使用されない物品で使用のために取引されたもの
  • 上記の物品に幾分の手入れ(修理)をしたもの。

重要なポイントは、未使用品であっても、一度誰かが購入したものは古物になるという点です。例えば、新品として購入した家電製品を開封せずにそのまま転売する場合でも、古物として扱われます。

ただし、自分で使用するために購入した物を、後に不要になって売却する場合は、古物営業には該当しません。あくまで「営業として」「反復継続して」行う場合に許可が必要となります。

古物は、取り扱う品目によって以下の13種類に分類されています。許可申請の際には、主に取り扱う品目を選択する必要があります。

古物の13種類と具体例

番号区分名主な品目例
1美術品類絵画、版画、書画、工芸品、骨董品、
2衣類洋服、和服、ジーンズ、帽子
3時計・宝飾品類腕時計、懐中時計、宝石、指輪、ネックレス、眼鏡
4自動車自動車、タイヤ、部品類
5自動二輪車及び原動機付自転車バイク、原付、タイヤ、部品類
6自転車類自転車、タイヤ、部品類
7写真機類カメラ、レンズ、双眼鏡、顕微鏡、天体望遠鏡
8事務機器類パソコン、プリンター、コピー機、FAX、電話機
9機械工具類電気機械、工作機械、工具類、ゲーム機、スマホ
10道具類家具、楽器、玩具、CD/DVD、ゲームソフト
11皮革・ゴム製品類鞄、バッグ、靴
12書籍書籍、雑誌、漫画、写真集
13金券類商品券、航空券、収入印紙

「古物」にあたらない物の例

物理的に盗難が困難なもの

総トン数20トン以上の船舶、航空機、鉄道車両、1トンを超える固定された機械など

これらのものは盗難のリスクが極めて低いため、規制の対象外となっています。

消費してなくなるもの

食品、酒類、化粧品、薬品、サプリメント物品など

これらのものは使用すると消費されるため、盗品として流通する可能性が低いとされています。

実体のないもの

電子チケット、オンラインギフト券、デジタルコンテンツ、ゲームアカウント

物理的な「物品」ではないため、古物には該当しません。

古物営業法の目的は「盗品等の売買の防止、速やかな発見等を図るため、古物営業に係る業務について必要な規制等を行い、もつて窃盗その他の犯罪の防止を図り、及びその被害の迅速な回復」のため

盗まれる可能性が低い物や盗まれても発見できる大型の物、消費されることが目的の物等は古物にはあたりません。

個人で古物商許可が必要なケース・不要なケース

許可が必要な具体的なケース

個人であっても、以下のような活動を行う場合は古物商許可が必要です。

フリマアプリでの転売ビジネス メルカリ、ラクマ、ヤフオクなどで中古品を仕入れて販売する行為。例えば、リサイクルショップで買い取った商品をフリマアプリで販売する、ネットオークションで落札した商品を別のプラットフォームで転売するなどが該当します。

せどり・転売活動 ブックオフなどで安く仕入れた本やCD、家電量販店のセール品などを、Amazonやメルカリで高く売る行為。「新古品」「未使用品」であっても、一度小売店で販売された商品を仕入れて転売する場合は許可が必要です。

中古車の修理販売 中古車を購入して修理・整備を施し、販売する行為。個人間取引であっても、反復継続して行う場合は営業とみなされます。

委託販売 他人から中古品を預かり、店舗やネットで販売し、手数料を得る行為。フリマアプリの出品代行サービスなども該当する可能性があります。

買取ビジネス 不用品を買い取って販売する行為。出張買取、宅配買取なども含まれます。

レンタル後の販売 レンタルしていた物品を、後に販売する場合。レンタル自体は古物営業に該当しませんが、その後の販売は許可が必要です。

許可が不要な具体例

以下のような場合は、古物商許可は不要です。

自分の不用品を売る 自宅で使っていた家電、着なくなった服、読み終わった本など、自分が使用していたものを処分目的で売却する行為。これは古物「営業」ではなく、一般的な私的取引です。

無償で譲り受けたものを売る 友人からもらった物、拾った物など、対価を支払わずに入手したものを販売する場合。ただし、これを組織的・反復的に行う場合は、営業とみなされる可能性があります。

自分で海外から輸入したものを売る 海外で自分が購入した商品を日本国内で販売する場合。これは「輸入品の販売」であり、古物取引には該当しません。ただし、国内で一度販売された輸入品を仕入れて転売する場合は許可が必要です。

自分が売った物を買い戻す 自分が以前販売した商品を、再度購入する行為。

ハンドメイド品の販売 自分で制作したアクセサリー、雑貨、洋服などのハンドメイド品を販売する場合。

古物商許可の申請方法と必要書類

申請の流れ

古物商許可の申請は、以下の流れで進めます。

1. 営業所の所在地を管轄する警察署を確認 許可申請は、主たる営業所の所在地を管轄する警察署です。複数の営業所がある場合は、本店や本社の所在地を管轄する警察署となります。

2. 必要書類の準備 後述する必要書類を揃えます。書類によっては取得に時間がかかるものもあるため、余裕を持って準備しましょう。

3. 申請書類の作成 古物商許可申請書をはじめとする各種書類を作成します。記入例は警察署でもらえるほか、各都道府県警察のウェブサイトでも確認できます。

4. 警察署へ申請 準備した書類一式を警察署に持参し、申請します。申請前に予約の電話をいれておくと申請がスムーズです。この際、申請手数料として19,000円が必要です。

5. 審査 警察による審査が行われます。通常、申請から許可までは40日程度かかります。その間に古物商の営業はできません。

6. 許可証の交付 審査に通過すると、許可証が交付されます。これで古物商として営業を開始できます。

個人申請の必要書類

個人で古物商許可を申請する場合、以下の書類が必要です。

申請者本人に関する書類

  • 古物商許可申請書(警察署または都道府県警察のウェブサイトで入手)
  • 略歴書(最近5年間の経歴を記載)
  • 住民票の写し(本籍地記載、発行から3か月以内のもの)
  • 身分証明書(本籍地の市区町村で発行、成年被後見人等でないことの証明)
  • 誓約書(欠格事由に該当しないことを誓約する書類)

営業所に関する書類

  • 営業所の賃貸借契約書のコピー(賃貸の場合)
  • 営業所の使用承諾書(賃貸で、契約書に古物営業が可能と明記されていない場合)
  • 営業所の見取り図・周辺図
  • URLの使用権限を疎明する資料(ホームページで古物取引を行う場合)

管理者に関する書類 営業所ごとに管理者を選任する必要があります。申請者本人が管理者になる場合は、上記の書類で兼ねることができます。別の人を管理者にする場合は、その人についても住民票、身分証明書、誓約書が必要です。

法人申請の場合の追加書類

法人で申請する場合は、上記に加えて以下の書類が必要です。

  • 定款のコピー(原本証明が必要)
  • 登記事項証明書(発行から3か月以内のもの)
  • 役員全員の住民票の写し
  • 役員全員の身分証明書
  • 役員全員の誓約書

法人の場合、役員全員が欠格事由に該当しないことを証明する必要があるため、書類の数が多くなります。

申請時の注意点

営業所の要件 営業所として認められるには、一定の要件があります。自宅の一室を営業所とする場合でも問題ありませんが、古物の保管場所や帳簿の保管場所が確保されている必要があります。

URL届出の重要性 インターネットで古物を販売する場合、ホームページやネットオークションのURLを届け出る必要があります。フリマアプリの場合、アプリ内の自分のページURLを届け出ます。

欠格事由に注意 以下に該当する人は、古物商許可を受けることができません。

  • 破産者で復権を得ていない人
  • 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終えてから5年を経過しない人
  • 古物営業法違反で罰金刑を受け、5年を経過しない人
  • 暴力団員または暴力団員でなくなってから5年を経過しない人
  • 未成年

古物商許可取得後の義務と実務

営業開始後の主な義務

古物商許可を取得した後は、以下のような義務があります。

取引記録の作成・保存 古物を買い受け、または交換した場合、以下の事項を記録し、3年間保存する義務があります。

  • 取引年月日
  • 古物の品目・数量
  • 古物の特徴
  • 相手方の住所・氏名・年齢・職業
  • 相手方の確認方法

1万円未満の取引については、一部記録を省略できる場合もありますが、基本的には詳細な記録が求められます。

標識の掲示 営業所やホームページには、古物商の標識を掲示する必要があります。実店舗では見やすい場所に、ホームページでは各ページから容易に確認できる場所に表示します。

変更届・廃業届の提出 営業所の移転、管理者の変更、取り扱う古物の品目追加、廃業などがあった場合は、速やかに警察署に届け出る必要があります。

帳簿管理のポイント

古物台帳は、取引の透明性を確保し、盗品の流通を防止するための重要な記録です。

記録方法 紙の台帳でも電子データでも構いませんが、改ざんできない形式で保存することが求められます。Excelなどで管理する場合は、定期的にPDF化して保存するなどの工夫が必要です。

記録すべき情報の詳細 特に重要なのは「古物の特徴」の記録です。ブランド名、型番、色、傷の有無、シリアルナンバーなど、その品物を特定できる情報を詳しく記載します。

万が一盗品が混入していた場合、この記録によって警察が持ち主を特定し、被害回復につなげることができます。

保存期間 取引記録は、取引日から3年間保存する義務があります。警察から求められた場合は、いつでも提示できるよう整理しておく必要があります。

違反した場合のリスク

古物営業法に違反した場合、以下のようなペナルティがあります。

刑事罰

  • 無許可営業: 3年以下の懲役または100万円以下の罰金
  • 不正手段による許可取得: 6か月以下の懲役または30万円以下の罰金
  • 名義貸し: 6か月以下の懲役または30万円以下の罰金
  • 本人確認義務違反: 6か月以下の懲役または30万円以下の罰金

行政処分

  • 指示処分: 業務改善の指示
  • 営業停止: 一定期間の営業禁止
  • 許可取消: 古物商許可の取り消し

その他のリスク

  • フリマアプリやネットオークションでのアカウント停止
  • 銀行口座の凍結
  • 取引先や顧客からの信用失墜
  • 将来的な許可取得の困難化

特に近年は、フリマアプリ運営会社も古物営業法違反に厳しく対応しており、無許可営業が発覚した場合はアカウントが永久停止される可能性が高いです。


専門家への依頼を検討すべきケース

以下のようなケースでは、行政書士などの専門家への依頼を強く推奨します。

専門家への依頼が推奨されるケース

  • 遠方に住む役員がいる
  • 急いで許可を取得したい
  • 営業空白期間を作りたくない
  • 定款に古物営業の記載がなく、変更手続きも必要
  • 初めての法人化で不安がある

専門家に依頼することで、以下のメリットがあります。

専門家に依頼するメリット

  • 書類収集から申請まで一貫してサポート
  • 警察署との事前折衝を代行
  • 書類の不備による再提出のリスクを回避
  • 営業空白期間を作らない最適な手順の提案
  • 役員の個人情報を適切に管理
  • 欠格要件の判断など、法的な問題点を事前にチェック
  • 定款変更など関連手続きもワンストップで対応

まとめ:安全に古物ビジネスを始めるために

古物商許可は、中古品ビジネスを行う上で必須の資格です。「個人だから大丈夫」「少額だから問題ない」という認識は誤りであり、法律違反として重いペナルティを受ける可能性があります。

フリマアプリの普及により、誰でも気軽に転売ビジネスを始められる時代になりましたが、だからこそ正しい知識を持ち、法律を遵守することが重要です。

古物商許可が必要かどうかの判断ポイント

  • 中古品を仕入れて販売しているか
  • 営利目的で反復継続しているか
  • 個人の不用品処分の範囲を超えているか

これらに該当する場合は、速やかに古物商許可を取得しましょう。

申請をスムーズに進めるために 古物商許可の申請は、必要書類が多く、記入事項も細かいため、初めての方には難しく感じられるかもしれません。書類に不備があると何度も警察署に足を運ぶことになり、時間も労力もかかります。

当事務所では、古物商許可申請のサポートを行っております。書類作成から提出まで、丁寧にサポートいたしますので、お気軽にご相談ください。

また、「自分のビジネスが古物営業に該当するか分からない」「どの品目で申請すればよいか迷っている」といった疑問にも、無料でお答えしております。

中古品ビジネスは、正しく行えば収益性の高い魅力的なビジネスです。しっかりと許可を取得し、安心してビジネスを展開していきましょう。

当事務所では大阪府や兵庫県奈良県などを中心に、古物商許可申請をはじめとする、許認可申請や外国人の方の在留資格、会社設立などのサポートをおこなっています。「申請をしたいけど要件が分からず通るか不安」「申請に行く時間がない」などのお悩みがあれば全面的にサポートいたします。小さなことでも何かあればお気軽にお問い合わせください。

無料相談・お問い合わせページはこちらから

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次