令和9年(2027年)4月1日より新しい運用である「育成就労制度」が開始されます。これまで導入されていた「技能実習制度」に代わる制度であり、その目的が国際貢献から人材の育成・確保に変わります。日本の労働力不足を解消し、日本で働く外国人の権利を守りながら、即戦力となる人材を育てるための改革と言えます。
今回は出入国在留管理局の2026年2月20日に公開された、「育成就労制度運用要領」を参考にして、育成就労制度の監理支援機関の概要、役割、認定方法などについて詳しく解説していきます。
育成就労制度自体の概要や育成就労実施者(受け入れ企業)の要件や申請方法などは前回記事をご参照ください。

監理支援機関は、育成就労制度において育成就労実施者、育成就労外国人の橋渡し役を担います。従来の監理団体に相当しますが、より高度な保護体制と中立性が求められます。その役割と責任についてポイントをまとめました。
監理支援機関の役割
監理支援機関とはどんな組織か?
育成就労計画の認定基準は、企業が直接海外支店等から受け入れる「単独型」と、支援団体を通す「監理型」があり、それぞれ監査体系が異なります。
単独型(自社で直接受け入れ)の場合、厳格な監査体制が求められます。監査人に選べる人の要件は 外国人を直接指導する上司や、指揮命令できる立場の人は不可となります。そして、過去3年以内に専用の「監査人講習」を修了していることが必要です。 監査の方法は3か月に1回以上、必ず実施し「実地確認」が必須です。
監理型(監理支援機関=旧監理団体を通じて受け入れ)の場合、外部のチェック機能が働くことが前提となります。
受け入れ企業は、 育成就労計画を作成する段階から指導を受けた「監理支援機関」による支援を、継続して受けなければなりません。また、監理支援責任者を置く必要があり、責任者が受け入れ企業の役職員であったり、その親族(二親等以内)であったりする場合は、その企業を監理することはできません。
監理支援機関が許可取消しになった等で変更する場合は、新しい機関の指導のもとで計画を作り直し、「計画の変更認定」を受ける必要があります。
育成就労制度には、企業が直接海外支店等から受け入れる「単独型」と、支援団体を通す「監理型」があり、「監理型」の場合は、監理支援機関による支援を受けなければならない。
監理支援機関の主な役割
監理支援機関の目的は、「育成就労の適正な実施」と「育成就労外国人の保護」です。具体的には以下の業務を担います。
監理支援機関の主な業務一覧
| 業務区分 | 具体的な内容 |
| 雇用関係のあっせん | 受入れ企業(育成就労実施者)と外国人のマッチング・職業紹介 |
| 指導・監督 | 制度が計画通り運用されているか、法令遵守状況の確認 |
| 監査 | 3ヶ月に1回以上の定期監査および機構への結果報告 |
| 生活支援・相談 | 入国から帰国までの生活サポート・トラブル相談対応 |
| 計画作成指導 | 実施者が作成する「育成就労計画」への助言・指導 |
監理支援機関には、以下の業務が義務付けられています。
- 定期監査(3か月に1回以上):実地での状況確認、帳簿閲覧、責任者等への聞き取り、外国人との面談、宿泊施設確認を行う。
- 監査報告書: 監査(定期・臨時)実施後、遅滞なく(かつ2か月以内)管轄の機構へ提出。
- 事業報告書: 毎年、直近の事業年度分を5月31日までに機構へ提出(貸借対照表等の添付が必要)。
- 臨時監査:計画認定の取消事由に該当する疑いがある場合(暴行・人権侵害、不法就労等)、直ちに実施し報告する。
- 訪問指導(1か月に1回以上):合計期間が1年以下の外国人に対し、実地確認と指導を行う。
- 相談応需体制:夜間・休日も想定した母国語での相談体制を整備し、記録を残す。
- 情報公開:業務運営規程や監理支援費の内訳をインターネット等で公表する。
監理支援機関の事業を行うには、あらかじめ主務大臣の許可が必要です。また、監理支援費以外の不当な手数料や報酬、送出機関からの金銭・贈答品の受領は厳禁です。
監理支援事業を行うための許可申請方法
監理支援事業を行うには、あらかじめ主務大臣の許可が必要です。
- 申請先: 機構の本部事務所「審査課」です。
- 提出書類: 申請書に加え、定款、事業計画書、役員・責任者の履歴書、誓約書、外国の送出機関との契約書など、多くの添付書類が必要です。
- 事業所ごとの計画: 事業計画書は、事業所ごとに作成する必要があります。
申請時のポイント
- 言語のルール: 提出書類が外国語で作成されている場合は、日本語の翻訳文を添付しなければなりません。また、育成就労外国人が署名する書類には、母国語を併記する必要があります。
- 送出機関の要件: 提携する外国の送出機関は、法令で定められた要件を満たしている必要があります。
許可の流れ
- 申請: 申請者は機構へ書類を提出。
- 事実関係の調査: 機構が申請書の内容や事実関係を調査します。
- 意見聴取: 厚生労働大臣は、許可に際して労働政策審議会の意見を聴きます。
- 最終判断: 機構の調査結果を考慮し、主務大臣が最終的な許可の諾否を決定します。
申請手数料は国に対して支払い、調査手数料は機構に対して支払います。
許可時の必要書類
| 番号 | 必要な書類 | 新規 | 有効期間更新 | 留意事項 |
| 1 | 監理支援事業計画書 | ◎ | ◎ | 新規時は事業年度ごとの内訳を別紙で提出 |
| 2 | 申請者の概要書 | ○ | ○ | |
| 3 | 申請者の会員・組合員等一覧表 | ○ | ○ | |
| 4 | 登記事項証明書 | ○ | △ | |
| 5 | 定款又は寄付行為の写し | ○ | △ | |
| 6 | 船員職業安定法第34条第1項の許可証 | ○ | △ | 船員を扱う場合のみ必要 |
| 7 | 直近2事業年度の貸借対照表の写し | ○ | ○ | 債務超過時は月次試算表等で解消を確認 |
| 8 | 直近2事業年度の損益計算書/収支計算書 | ○ | ○ | 未経過期間がある場合の規定あり |
| 9 | 直近2事業年度の法人税確定申告書 | ○ | ○ | 別表1が必要 |
| 10 | 直近2事業年度の法人税納税証明書 | ○ | ○ | 「その2」の所得金額証明が必要 |
| 11 | 現金・預金の額を証する書類 | ○ | ○ | 通帳の写し等 |
| 12 | 事業所の不動産登記事項証明書 | ◎ | △ | |
| 13 | 事業所の不動産賃貸借契約書の写し | ◎ | △ | |
| 14 | 事業所から実施場所までの移動時間資料 | ◎ | △ | 日帰りが明らかな場合は不要 |
| 15 | 事業所の平面図及び写真 | ◎ | △ | 同一年度のもの |
| 16 | 個人情報の適正管理・秘密保持規程 | ◎ | △ | |
| 17 | 監理支援機関の組織体系図 | ○ | △ | |
| 18 | 業務運営規程(監理支援費表含む) | ◎ | △ | |
| 19 | 申請者の誓約書 | ○ | ○ | |
| 20 | 役員の住民票の写し | ○ | ○ | 本籍地記載あり、マイナンバー不可 |
| 21 | 役員の履歴書 | ○ | × | |
| 22 | 監理支援責任者の住民票の写し | ○ | ○ | 本籍地記載あり、マイナンバー不可 |
| 23 | 監理支援責任者の就任承諾書・誓約書・履歴書 | ○ | ○ | 更新時は育成就労実施者名簿も必要 |
| 24 | 監理支援責任者講習の受講証明書 | ○ | ○ | |
| 25 | 監理支援責任者の常勤性が確認できる書類 | ○ | ○ | 社保加入証明又は賃金台帳・出勤簿等 |
| 26 | 外部監査人の就任承諾書・誓約書・概要書 | ○ | × | |
| 27 | 外部監査人講習の受講証明書 | ○ | 〇 | |
| 28 | 認定送出機関リストの写し | ○ | × | 機構HPにて公開予定のもの |
| 29 | 送出機関との取次契約書の写し | ○ | × | 覚書や委託契約書を含む |
| 30 | 育成就労計画作成指導者の履歴書 | ○ | △ | 取扱職種の全てについての作成指導者のものの提出が必要。 |
| 31 | 直近の許可証・許可条件通知書の写し | × | ◎ | 全事業所分が必要 |
◎印は、監理支援事業を行う事業所ごとに提出が必要なもの
○印は、必ず提出が必要なもの
△印は、過去5年以内に機構への申請又は届出の際に提出しておりその内容に変更がない場合に限り提出が不要なもの
×印は、提出が不要なもの
監理支援機関の許可基準
監理支援機関の許可基準の主なポイントを6つまとめました。
1.法人形態(営利を目的としないこと)
監理支援機関になれるのは、原則として営利目的でない以下の法人に限られます。
- 対象: 商工会議所、商工会、中小企業団体、職業訓練法人、農業協同組合、漁業協同組合、公益社団法人、公益財団法人。
- 例外: 上記以外でも「特別の理由」があり、適切な監査・決定機関があれば認められる場合がありますが、過去3年間の継続的な実績証明などが必須です。
2. 業務遂行能力(実施者・外国人の数と体制)
- 実施者の数: 原則、監理支援を行う育成就労実施者が2者以上見込まれること。
- 役職員数: 監理支援の実務を行う常勤役職員が2名以上必要です。また、実施者数や外国人数の規模に応じて、より多くの人数を確保する必要があります(計算式あり)。
3. 相談応需・保護体制
- 相談体制: 外国人が母国語で相談できる体制を整備すること。夜間・休日の緊急連絡先やメッセージ対応も必要です。
- 緊急保護体制: 緊急時に迅速に駆けつけられる位置関係にあること。遠方の場合は、避難先(宿泊施設など)を事前に確保しておく必要があります。
4. 財産的基礎
- 債務超過の禁止: 直近の決算で債務超過でないことが条件です。万が一債務超過の場合は、解消したことを証明する書類が必要です。
5. 個人情報の保護・外部監査
- 個人情報の管理: 適正管理規程を作成し、職員への教育や漏洩防止措置を講じること。
- 外部監査の義務: 実施者や監理支援機関と利害関係のない第三者(外部監査人)による定期的な監査を受ける必要があります。
- 弁護士、社労士、行政書士などの資格者で、所定の講習を修了した者である必要があります。
- 3ヶ月に1回以上のの業務遂行状況確認と、年1回以上の同行監査が義務です。
6. 事業所の独立性と環境
- 独立性: 事務所が他の事業者や住居と混在しておらず、独立したスペースであること。
- プライバシー保護: パーティションや予約制などを活用し、相談内容が他者に漏れない構造であること。
- 便宜供与の禁止: 育成就労実施者から土地・建物の無償・安価な提供や、連帯保証を受けることは原則禁止です。
監理支援機関の許可における欠格事由
監理支援機関になるためでは相談役や顧問なども含む役員が欠格事由に該当していないことが求められます。役員が未成年者の場合は法定代理人も含めてチェックが行われます。
1. 刑事罰を受けたことによる欠格事由
以下の罪で刑罰を受けた場合、執行終了後5年間は監理支援機関の許可を受けられません。
- 出入国・労働法令違反: 罰金刑以上に処せられた者。
- 社会保険・労働保険の義務違反: 罰金刑に処せられた者。
- 暴力団関連・刑法犯: 暴力団関連法令の違反や、傷害・脅迫・詐欺などの罪で罰金刑に処せられた者。
- 重い刑: 拘禁刑(懲役・禁錮など)以上の刑に処せられた者。※刑の執行猶予期間を無事に経過した場合は、その時点で欠格事由から外れます。
2. 過去の不正・行政処分による欠格事由
過去の不祥事や適格性を欠く行為から5年間は許可されません。
- 許可の取り消し: 過去に許可を取り消された者、またはその取消し処分時に役員だった者。
- 不当な事業廃止: 許可取り消しの通知から処分決定までの間に、逃げ切る目的で廃止届を出した者。
- 不正・著しく不当な行為: 出入国管理法や労働基準法等の法令に関して、過去5年以内に重大な不正を行った者。
- 具体的には、不法就労助長行為、書類の偽造・変造、重大な労働基準法違反(送検されたもの)などが含まれます。
3. 役員の適格性と暴力団排除
監理支援という公共性の高い業務を担うため、以下の者は役員になれません。
- 心身の障害: 認知、判断、意思疎通が適切に行えない者。
- 破産者: 破産手続開始の決定を受け、まだ復権していない者。
- 暴力団関係: 暴力団員、または暴力団員をやめてから5年を経過しない者。また、暴力団員が実質的に事業を支配している場合も該当します。
監理支援機関の責任者になるには
監理支援責任者の設置
事業所ごとに監理支援責任者の設置が義務付けられています。
- 選任要件:
- 監理支援機関の常勤役員または職員であること。
- 過去3年以内に指定の講習を修了していること。
- 欠格事由(未成年、法令違反者など)に該当しないこと。
- 主な役割:
- 外国人の保護、技能修得の指導・助言、個人情報の管理、関係機関との調整などを統括。
- 労働法令違反時の指導・是正指示: 違反があれば速やかに改善指示を行い、行政機関へ通報する必要があります。
- 利益相反の禁止:
- 監理先の実施者と密接な関係(役職員経験者・親族等)にある者は、当該実施者への監査や指導に関与できません。その場合は、別に利益相反のない別の責任者を置く必要があります。
監理支援機関の責任者に就任する者は、主務大臣が認定した「養成講習機関」が実施する講習の修了が必須です。
講習は一度受ければ終わりではありません。選任後、3年ごとに継続して養成講習を受講する義務があります。
育成就労制度の開始前に、下記の旧制度(技能実習制度)で対応する講習を受講済みの場合は、その講習を「受講済み」とみなすことができます。
- 監理支援責任者・監査人 = 旧「監理責任者等講習」
監理支援機関の許可の有効期間と更新
監理支援機関許可には有効期間があり、定期的な更新が必要です。
- 期間: 原則3年です。ただし、前回の有効期間内に改善命令等を受けていない「優良な機関」と認められた場合は5年となります。
- 更新申請: 有効期限満了の3か月前までに申請を行う必要があります。
- 更新できなかった場合:監理支援を継続できなくなります。
- 育成就労実施者は別の監理支援機関を探す必要がありますが、その移行が完了するまで、旧監理支援機関は引き続き帰国旅費の負担や帰国支援(帰国担保措置)の義務を負います。
- 途中での契約解除を見越し、契約書等で精算方法をあらかじめ定めておくことが推奨されます。
許可の有効期限が5年となる「主務省令で定める基準に適合している者であると主務大臣が認める場合」とは、従前の監理支援機関の許可の有効期間において改善命令や業務停止命令を受けていない場合です。
監理支援機関事業のルールや重要ポイント
1. 監理支援機関による職業紹介(育成就労職業紹介事業)
監理支援機関は、自身の監理支援を受ける「育成就労実施者(求人者)」と「育成就労外国人(求職者)」の間で、雇用関係の成立をあっせんできます。監理支援機関の許可を受けていれば、別途、職業安定法上の有料職業紹介の許可や届出を取得していなくても、育成就労に関する範囲内で職業紹介が可能です。
- 注意点: 船員(海上労働)については、別途「船員職業安定法」に基づく国土交通大臣の許可が必要です。
- 監理支援を行わず「あっせんのみ」を行う場合や、逆に「監理のみ」を行う場合は監理支援事業の枠外(原則として認められない)となるため注意が必要です。
監理支援機関は、育成就労外国人の「職業紹介(あっせん)」と「その後の監理」を一貫して担うことが制度の核となります。そのため、職業安定法の特例として、通常の職業紹介事業の許可とは別に、育成就労に特化したあっせんを行うことが認められています。
監理支援費の適正な徴収
監理支援機関は、「実費」以外の名目では一切の報酬や手数料を受け取れません。
- 徴収可能な項目:
- 1. 職業紹介費: あっせんに必要な人件費・交通費・送出機関への実費など。
- 2. 講習費: 講習の施設費・講師謝金・教材費・外国人への手当など。
- 3. 監査指導費: 実施者への監査・指導に必要な人件費・交通費など。
- 4. その他諸経費: 渡航費、相談支援費、在留手続きの取次ぎ実費など。
いかなる名目であっても、監理支援機関や役職員がキックバックや不当な供応接待を受けることは禁止です。また、監理支援費管理簿を作成し、収支を明確にする義務があります。
転籍支援の義務化
倒産や事業の休廃止などで育成就労が困難になった場合、実施者や監理支援機関は「外国人の転籍先確保」に責任を持つ義務があります。
- 一方的な中止は不可: やむを得ない事情がある場合を除き、期間途中の事業中止は認められません。
- 調整の原則: 実施者等の変更が生じる際は、トラブル防止のため、対象の外国人を含む関係者間での「事前同意」を得ることが強く推奨されます。
- 緊急時: 自力で転籍先を確保できない場合は、必ず機構の地方事務所・支所へ相談してください。
変更等の届け出
申請内容の変更、事業の廃止などの際に必要な届け出を以下にまとめました。
1. 変更の届出
申請内容(名称、住所、役員など)に変更があった場合、変更から1か月以内に「変更届出書」を機構へ提出しなければなりません。
- 許可証の書換え: 許可証の記載事項に変更がある場合は、「許可証書換申請書」も併せて提出が必要です。
- 届出の義務: 軽微な変更を除き、事業所の新設等を含め、届出を怠ると指導や改善命令の対象となります。
2. 育成就労実施が困難となった場合の届出
実施者の経営悪化、病気などにより、育成就労の継続が困難になった場合、速やかに機構へ届け出なければなりません。
- 期間: 育成就労外国人が途中帰国することとなる場合は帰国日前又は困難になった事由が発生してから2週間以内のどちらか早いときまで。それ以外の場合は困難になった事由が発生してから2週間以内
- 再開: 1か月以内の再開なら理由書の提出で可能ですが、1か月を超える場合は「変更認定申請」が必要です。
- 転籍・支援: 育成就労外国人が転籍を希望する場合、監理支援機関は新たな実施者との調整や、帰国までの宿泊場所確保などの支援義務を負います。
3. 事業の休廃止
事業を休止・廃止する場合は、予定日の1か月前までに届出が必要です。
- 継続措置: 外国人が引き続き就労を希望する場合、他機関への引き継ぎや、後継が決まるまでの帰国旅費負担・生活支援等の措置を講じなければなりません。
- 許可証: 廃止時は許可証を返納し、休止時は保管義務が生じます。
4. 法人の再編
- 合併・分割時の許可:
- 合併等で主体が変わる場合、原則として新規の許可申請が必要です。
- 優良な監理支援機関の認定:
- 「優良」認定は法人に紐づくものです。合併等で法人が変わった場合、以前の法人で得ていた「優良」の実績や認定は自動的に引き継がれません。
- 認定には制度施行後の一定期間の「実施状況」が評価対象となるため、新規設立直後は認定を受けられません。
法令違反や不正があった場合、主務大臣から運営改善を命じられることがあります。命令に従わない場合や改善が見られない場合は、許可の取り消しや刑事罰(拘禁刑または罰金)が科される非常に厳しい措置となります。取り消し後5年は再許可を受けることができません。
まとめ|2027年4月スタートに向けて
中小企業はいつから準備を進めるべきか
2027年の制度開始までまだ時間があると思われるかもしれませんが、準備は今から始めるべきです。制度開始直後は申請が殺到し、手続きに時間がかかることが予想されるからです。また、現行の技能実習制度からのスムーズな移行を考えるなら、早めの情報収集が欠かせません。
特に中小企業にとって、人材確保は死活問題です。日本人の若手採用が困難を極める中、意欲ある外国人を育成し、戦力化できるこの制度は大きなチャンスです。他社が様子を見ている間に、いち早く体制を整え、「外国人が働きやすい優良企業」としてのブランディングを確立できれば、優秀な人材が集まりやすくなります。
また、外国人を受け入れることは、社内の活性化や業務マニュアルの見直し、コンプライアンス意識の向上など、組織全体の体質改善にもつながります。異文化を持つ人材と共に働くことで、新しい視点やアイデアが生まれることも期待できます。
外国人採用のためのチェックリスト
実際に外国人採用を検討するにあたり、以下のチェックリストを参考に、自社の現状を確認してみてください。
- 受入目的の明確化:なぜ外国人を採用するのか、どのような業務を任せたいのかが社内で共有できているか。
- 社内理解の促進:現場の社員が外国人の受け入れに協力的か。異文化理解のための研修などは考えているか。
- 労働環境の整備:就業規則や賃金規定は法令に適合しているか。社会保険や労働保険の加入漏れはないか。
- 生活環境の確保:適切な寮や社宅を用意できるか。生活必需品の準備や初期サポートができるか。
- 教育体制の構築:技能指導員や生活相談員になれる人材がいるか。日本語学習を支援する仕組みはあるか。
- 資金計画:給与だけでなく、採用手数料、監理費、渡航費負担などのコストを予算化できているか。
専門家・支援機関への相談が鍵になる理由
育成就労制度は、法律、労務、在留資格(ビザ)、生活支援など、多岐にわたる専門知識が必要です。
外国人雇用のプロフェッショナルである行政書士、社会保険労務士、信頼できる監理支援機関(登録支援機関)に相談するのが一番の近道です。彼らは最新の法律改正情報を持っており、御社の状況に合わせた最適なプランを提案してくれます。

ℳ/大阪の行政書士補助者
2023年行政書士試験合格
大阪市内事務所に勤務している行政書士補助者です。
取扱業務:在留資格、古物商、宅建業、会社設立
お気軽にお問い合わせください。

