大阪の行政書士事務所で勤務していますℳです。
「大阪で飲食店をオープンしたいけれど、保健所の手続きはどうすればいい?」「検査で落ちたらどうしよう」と不安に思っていませんか?
今回は、大阪府で飲食店を開業しようとしている方向けに、施設の要件、申請先を解説します。
飲食店を開業するには、店舗の所在地を管轄する保健所から「飲食店営業許可」を受ける必要があります。 今回は、大阪府内(大阪市・守口市など)で飲食店を始める方向けに、保健所の施設基準から申請の窓口をプロの視点で分かりやすく解説します。
店舗を管轄する保健所によって独自のローカルルールがあるため、場所によって細かい基準は異なりますが、基本的な基準は共通しているので、大阪府以外(兵庫県や奈良県など)で飲食店開業を開業したい方にも参考にしていただければと思います。
飲食店営業とは
「飲食店営業」とは、食品を調理し又は設備を設けて客に飲食させる営業のことを言います。
「調理」とは、その場で客に飲食させるか、又は、短期間のうちに消費されることを前提として、食品を変形・加工・味付けなどを行い、飲食に最も適するように食品を加工成形することをいいます。
そして「飲食店営業」を営もうとする者は、厚生労働省令で定めるところにより、都道府県知事の許可を受けなければならりません。(食品衛生法第五十五条)
申請先
大阪府では、店舗の所在地によって管轄する保健所(生活衛生課)が分かれています。
申請先によっては、事前に予約が必要な場合もあるので、確認が必要です。
大阪市の保健所
| 名称 | 所在地 | 担当区域 | |
|---|---|---|---|
| 北部生活衛生監視事務所 | 北区扇町2-1-27 | 北区・都島区・淀川区・東淀川区・旭区 | |
| 西部生活衛生監視事務所 | 港区市岡1-15-25 | 福島区・此花区・西区・港区・大正区・西淀川区 | |
| 東部生活衛生監視事務所 | 中央区久太郎町1-2-27 | 中央区・天王寺区・浪速区・東成区・生野区・城東区・鶴見区 | |
| 南東部生活衛生監視事務所 | 阿倍野区旭町1-1-17 | 阿倍野区・東住吉区・平野区 | |
| 南西部生活衛生監視事務所 | 住之江区浜口東3-5-16 | 住之江区・住吉区・西成区 | |
大阪府の保健所
| 名称 | 所在地 | 担当区域 |
| 池田保健所 | 池田市満寿美町3-19 | 池田市、箕面市、豊能町、能勢町 |
| 茨木保健所 | 茨木市大住町8-11 | 茨木市、摂津市、島本町 |
| 守口保健所 | 守口市京阪本通2-5-5 | 守口市、門真市 |
| 四條畷保健所 | 四條畷市江瀬美町1-16 | 大東市、四條畷市、交野市 |
| 藤井寺保健所 | 藤井寺市藤井寺1-8-36 | 松原市、柏原市、羽曳野市、藤井寺市 |
| 富田林保健所 | 富田林市寿町3-1-35 | 富田林市、河内長野市、大阪狭山市、太子町、河南町、千早赤阪村 |
| 和泉保健所 | 和泉市府中町6-12-3 | 和泉市、高石市 |
| 岸和田保健所 | 岸和田市野田町3-13-2 | 岸和田市、貝塚市 |
| 泉佐野保健所 | 泉佐野市上瓦屋583-1 | 泉佐野市、泉南市、阪南市、熊取町、田尻町、岬町 |
| 堺市保健所 | 堺市堺区南瓦町3-1 | 堺市 |
| 豊中市保健所 | 豊中市中桜塚4-11-1 | 豊中市 |
| 吹田市保健所 | 吹田市出口町19-3 | 吹田市 |
| 高槻市保健所 | 高槻市城東町5-7 | 高槻市 |
| 枚方市保健所 | 枚方市朝日丘町3-22 | 枚方市 |
| 八尾市保健所 | 八尾市清水町1-2-5 | 八尾市 |
| 寝屋川市保健所 | 寝屋川市八坂町28-3 | 寝屋川市 |
| 東大阪市保健所 | 東大阪市岩田町4-3-22 | 東大阪市 |
許可が与えられない場合
都道府県知事は、飲食店営業施設が基準に適合するときは、許可をしなければなりません。
ただし、いずれかに該当するときは、飲食店営業許可を与えないことができます。
一 食品衛生法に違反して刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から起算して二年を経過しない者
二 食品衛生法第五十九条から第六十一条までの規定により許可を取り消され、その取消しの日から起算して二年を経過しない者
三 法人であつて、その業務を行う役員のうちに、上記のいずれかに該当する者があるもの
飲食店施設の基準(共通する事項)
食品衛生法の第54条では、都道府県は、公衆衛生に与える影響が著しい営業(食鳥処理の事業を除く。)で
あつて、政令で定めるものの施設につき、厚生労働省令で定める基準(食品衛生法施行規則)を参酌して、条例で
公衆衛生の見地から必要な基準を定めなければならない。とあります。
食品衛生法施行規則による飲食店施設が満たすべき基準は数多くあります。主な基準は以下になります。
| 項目 | 施設基準の内容 |
| 広さ・配置 | 衛生的な作業を継続的に実施するために必要な設備、機械器具の配置及び食品又は添加物を取り扱う量に応じた十分な広さを有すること。 |
| 区画・構造 | 「食品等」への汚染を考慮し、公衆衛生上の危害の発生を防止するため、作業区分に応じ、間仕切り等により必要な区画がされ、工程を踏まえて施設設備が適切に配置され、又は空気の流れを管理する設備が設置されていること。住居などで食品等を取り扱うことを目的としない室又は場所が同一の建物にある場合、区画されていること。 |
| 汚染・防虫防鼠 | じん埃、廃水及び廃棄物による汚染を防止できる構造又は設備並びにねずみ及び昆虫の侵入を防止できる設備を有すること。 |
| 結露・換気 | 食品等を取り扱う作業をする場所の真上は、結露しにくく、結露によるかびの発生を防止し、換気が適切にできる構造又は設備を有すること。 |
| 床・内壁・天井 | 床面、内壁及び天井は、「清掃等」を容易にすることができる材料で作られ、構造であること。 |
| 不浸透性材料 | 床面及び内壁の清掃等に水が必要な施設にあつては、床面は不浸透性の材質で作られ、排水が良好であること。内壁は、床面から容易に汚染される高さまで、不浸透性材料で腰張りされていること。 |
| 照明 | 照明設備は、作業、検査及び清掃等を十分にすることのできるよう必要な照度を確保できる機能を備えること。 |
| 給水設備 | 水道事業等により供給される水又は飲用に適する水を施設の必要な場所に適切な温度で十分な量を供給することができる給水設備を有すること。水道事業等により供給される水以外の水を使用する場合にあつては、必要に応じて消毒装置及び浄水装置を備え、水源は外部から汚染されない構造を有すること。貯水槽を使用する場合にあつては、食品衛生上支障のない構造であること。 |
| 手洗い設備 | 従業者の手指を洗浄消毒する装置を備えた流水式手洗い設備を必要な個数有すること。なお、水栓は洗浄後の手指の再汚染が防止できる構造であること。 |
| 排水設備 | 排水設備は十分な排水機能を有し、かつ、水で洗浄をする区画及び廃水、液性の廃棄物等が流れる区画の床面に設置されていること。施設外に適切に排出できる機能を有すること。配管は十分な容量を有し、かつ、適切な位置に配置されていること。 |
| 冷・暖設備 | 冷蔵又は冷凍設備を必要に応じて有すること。 |
| 駆除設備 | 必要に応じて、ねずみ、昆虫等の侵入を防ぐ設備及び侵入した際に駆除するための設備を有すること。 |
| 便所 | 便所は、作業場に汚染の影響を及ぼさない構造であり、専用の流水式手洗い設備を有すること。従業者の数に応じて有すること。 |
| 保管設備 | 原材料を種類及び特性に応じた温度で、汚染の防止可能な状態で保管することができる設備を有すること。また、施設で使用する洗浄剤などは、食品等と区分して保管する設備を有すること。 |
| 容器包装場所 | 製品を包装する営業にあつては、製品を衛生的に容器包装に入れることができる場所を有すること。 |
| 更衣場所 | 更衣場所は、従事者の数に応じた十分な広さがあり、及び作業場への出入りが容易な位置に有すること。 |
| 洗浄設備 | 食品等を洗浄するため、必要に応じて熱湯、蒸気等を供給できる使用目的に応じた大きさ及び数の洗浄設備を有すること。 |
| 添加物管理 | 添加物を使用する施設にあつては、それを専用で保管することができる設備又は場所及び計量器を備えること。製品を包装する営業にあつては、製品を衛生的に容器包装に入れることができる場所を有すること。 |
| 機械器具等 | 食品又は添加物の製造又は食品の調理をする作業場の機械器具、容器その他の設備(機械器具)は、適正に洗浄、保守及び点検をすることのできる構造であること。 |
| 計量器類 | 冷蔵、冷凍、殺菌、加熱等の設備には、温度計を備え、必要に応じて圧力計、流量計その他の計量器を備えること。 |
| 清掃用具等 | 作業場を清掃等するための専用の用具を必要数備え、その保管場所及び従事者が作業を理解しやすくするために作業内容を掲示するための設備を有すること。 |
簡易飲食店営業の対象と施設基準の緩和
飲食店営業のうち、次に掲げる簡易な営業(簡易飲食店営業)については、飲食店営業の施設基準は一部緩和されます。
①既製品(そのまま喫食可能な食品)を開封、加温、盛り付け等して提供する営業(例:そうざい、菓子、缶詰など)
②半製品を簡易な最終調理(揚げる、焼く等)を行い提供する営業(例:唐揚げ、ソフトクリーム等)
③米飯を炊飯、冷凍パン生地を焼成する営業
④既製品(清涼飲料水、アルコール飲料等)及び既製品以外の自家製ジュース、コーヒー等の飲料を提供する営業
| 項目 | 施設基準の緩和 |
| 床・内壁 | 取り扱う食品や営業の形態を踏まえ、食品衛生上支障がないと認められる場合は、不浸透性材料以外の材料を使用することができる。 |
| 排水設備 | 取り扱う食品や営業の形態を踏まえ、食品衛生上支障がないと認められる場合は、床面に有しないこととすることができる。 |
| 冷蔵冷凍設備 | 取り扱う食品や営業の形態を踏まえ、食品衛生上支障がないと認められる場合は、施設外に有することとすることができる。 |
| 区画 | 食品を取り扱う区域にあっては、従事者以外の者が容易に立ち入ることができない構造である場合は、区画されていることを要しないこととすることができる。 |
まとめ
今回は、飲食店を開業しようとしている方向けに、施設の要件や申請先について解説しました。
施設の要件については、管轄する保健所によって判断が異なる場合もあります。。飲食店営業許可には細かい施設基準があり、万が一基準を満たしていないと、追加の改修工事や費用の発生、オープン日の延期といったリスクを招いてしまいます。
スムーズに飲食店を開業したいという方は、行政書士に依頼するのも一つの手です。


コメント